通夜や告別式、お葬式をしないで火葬までの流れ、家族だけで送る費用

私は、亡くなった父を家族葬で送ろうと考えていました。

しかし、葬儀会社の人のお話を聞いて、私の考えは変わりました。

父が生前言っていた「葬式はしなくていい」という言葉のとおり、私は父のお通夜や告別式をしないことにしました。

私が葬儀社の人と相談して決めた「家族だけで父を送る」その形と流れ、かかった費用などをお伝えします。

葬儀のことで迷っている方の、参考になれば幸いです。

葬儀をしない選択肢

「葬式はしなくていい」

父が生前によく言っていた言葉です。

私が家族葬で父を送ろうと思った理由

私は、父を「家族葬」で送ろうと考えていました。

それは、私が葬儀などの知識がなかったからです。

父を火葬場に連れて行き、火葬してもらうための手段を知りませんでした。

葬儀社にお願いして、最低限の葬儀をして火葬場に運んでもらい、焼いてもらうのがあたりまえだと考えていたのです。

ところが、葬儀の打ち合わせに来た葬儀社の人の話を聞いて、私の考えは変わりました。

葬儀社の人に聞いた家族葬の話はこちらで紹介しています。⇒ 家族葬にする時に注意しなければいけないこと

通夜・告別式をしないと決めた理由

なぜ、家族葬にするのですか?と葬儀社の人に聞かれました。

私は、父が「葬儀はしなくていい」と言っていたことや、葬儀にあまりお金をかけられないことを正直に葬儀社の人に話しました。

すると、葬儀社の人は意外な言葉を言ったのです。

「お葬式はあげないといけないのですか?」

「えっ」私は耳を疑いました。

えっ、お葬式はしなくてもいいの?考えてもいませんでした。

私は、葬儀社に頼めば、お葬式をするのはあたりまえだと思っていたのです。

ところが、違いました。

葬儀社の人は

「お父様とご家族様が一番良いと思う、最期の形をお手伝いするんですよ」

「お父様が望んでいないのなら、葬儀はしなくてもいいんじゃないですか?」

私は、初めて知りました。

葬儀社に頼んでも、お葬式はしなくてもいいんだ。

その瞬間、私の心はとてもスッキリしました。

不謹慎だけど、どんなことをしたら父が喜ぶか考えて、ワクワクしていました。

本当に不謹慎なんだけど、

父が死んだその夜に、母と私は笑いながら、父の棺に何を入れたら父が喜ぶか考えていました。

お葬式をしないで父を送った流れ

その日の流れは

葬祭場の一番小さなお部屋を借りて、係りの人にお手伝いをしていただき、家族みんなで父の旅立ちの支度をします。

そして、自分たちで棺に父を納めました。

棺の中には、喉の麻痺でずっと食べ物を食べることができなかった父が、ずっと食べたいと言っていた父の好きだったパンやお菓子を沢山入れました。

その後、30分ほど家族だけで、父と最期のお話をしました。

息子たちは、父が生きていた時のように、体をくすぐったり冗談を言っていました。

家族最後の記念写真もみんなで撮りました。

霊柩車で火葬場まで父を運んでもらい、父を火葬にしました。

火葬を待つ間も、家族は父との思い出を笑いながら話して、みんなで空に向かって手を振りました。

骨になった父を、自分たちの車で家まで運び終わりました。

葬祭場では、祭壇もお花もなく、お経もあげません。

戒名をつけず、位牌も作りませんでした。

最初から最後まで、家族は涙を流さず、ずっと笑って送ることができました。

家族の笑顔が、父の一番望んでいることだと思ったからです。

通夜、告別式をしないでかかった費用

葬儀会社に支払ったお金は、約55万円です。

後から、市からの補助なども出て、最終的にかかった費用は40万円くらいになったと思います。

父の場合、葬儀の打ち合わせが金曜の夜だったため、土日の混雑と友引がかさなり、葬儀までの日にちがあいてしまいました。

そのため、ドライアイスが多く必要になったのと、公営の火葬場に空きがなく民間の火葬場を利用したため、費用が少し高くなりました。

 

これが、私たち家族が父を送った体験です。

私は、告別式をしないことを、おすすめしているわけではありません。

もし、葬儀のことで悩んでいる方がいたら、私の体験がなにかの参考になれば幸いです。

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