もし、あなたのお子さんやお孫さんが「犬を飼いたい」と、言ったらどうしますか?
我が家でも息子が小学生のとき、犬を飼いたいと言い出しました。
その時、私と息子が選んだのは「保護犬の一時預かりボランティア」という選択でした。
犬の一時預かりボランティアって、知っていますか?
保護犬とは?
保護犬とは、何らかの事情で捨てられてしまった犬や、迷子になっても飼い主さんが迎えに来てくれなかった犬です。
この子たちは、新しい飼い主さんがみつからなければ、最悪の道を進まなければいけないのが現実です。
少しでも殺処分される犬を減らすために、全国の保護団体の方々が、ボランティアで活動しています。
犬の一時預かりボランティアというのは、保護団体に登録して、団体の方が保護した犬の新しい飼い主さんが見つかるまでの間、家族として一緒に暮らしお世話をするボランティアです。
犬を飼うとき「ちゃんとお世話するから」は、子どもが必ずいう言葉
ペットショップで可愛い子犬を見ると、大人でも連れて帰りたくなりますよね。
これが、子どもならなおさらです。
「ちゃんとお世話するから」と言われて、ペットショップで犬を買ったけど、すぐに飽きてしまって、お世話をしなくなっちゃった。というのは、よく聞く話です。
もし、子どもが「犬を飼いたい」と言ったら、考えみて下さい。
犬は「買う」ものですか?「飼う」ものですか?
犬は健康であれば、10年以上15年以上の寿命があります。
その時に、お子さんは何歳になっているのでしょう?
大学生や社会人になって、今と変わらずお世話をすることは、できなくなっていると思います。
子どもが欲しがったから犬を飼うなら、親が面倒をみる覚悟で飼わなければなりません。
そして、ペットショップの可愛い子犬も、子犬の時期は1年足らずです。病気もすれば排泄もします。
私は、ペットショップで犬を買うことをいけないことだとは思いません。
ただ、犬は「買う」のではなく、「飼う」ということを忘れないで下さい。
そして、その犬の最期のときまで家族として暮らしてあげて欲しいと思います。
子供が「犬を飼いたい」と言ったときの選択肢
我が家の息子が「犬を飼いたい」と言い出したのは、小学3年生のころだったと思います。
息子は一人っ子だし、私も犬を飼ってもいいかな?と考えていました。
そんなとき、ネットで「保護犬の一時預かりボランティア」の話を知りました。
私は息子と相談して、1カ月だけ保護された犬を預かることにしました。
もし、1カ月きちんとお世話ができれば、犬を飼ってもいいという条件をつけました。
そして、初めて預かった保護犬は、いわゆる雑種といわれる中型のMIX犬でした。
ペットショップで売っている、流行りのワンコではありません。
でも、とても人懐こい可愛いワンコでした。
息子にもよくなつき、まるで自分の妹のように保護犬を可愛がりました。
そして、1カ月後のお別れのとき、息子はおお泣きしてしまったのです。
私は、息子につらい思いをさせてしまったと反省しました。
1カ月間きちんと犬のお世話をした息子に「犬を飼ってもいいよ」と言うと、息子からは意外な答えがかえってきました。
それは、「俺は犬は飼わない。そのかわりまた保護犬を預かりたい」という言葉でした。
もし、自分が犬を飼えば、もう保護犬を助けてあげられなくなる。
一匹でも多くの犬を助けてあげたいという息子の思いでした。
犬を飼ったことがなくても、預かりボランティアは出来ます。
私の家では犬を飼ったことがありません。
それでも、ベテランスタッフに相談しながら犬を預かりました。
預かる期間も、数日から新しい家族が見つかるまでの数ヶ月など、預かるご家庭にあった期間を決めたり、先住犬がいるご家庭では、犬同士の相性なども相談することができます。
ボランティアですので、預かったことでお給料が出ることはありません。
また、預かっている間の餌代やトリミング代などは、自己負担になるケースが一般的です。
それでも、保護犬を預かっている間は、家族として犬との生活を楽しむことができます。
新しい飼い主さんに犬を送り出すときは、悲しい気持ちになります。
でもその後、送り出した子が幸せに暮らしていると、飼い主さんからお便りをいただくたびに、預かってよかった。と思います。
あなたの少しの勇気で助けられる小さな命があります
もし、お子さんやお孫さんが「犬を飼いたい」と言ったとき、10年後15年後にも変わらず愛情を注いで、最期のときまで家族でいられますか?
少しでも迷う気持ちがあるなら、「犬の一時預かりボランティア」という選択肢もあることを思い出して下さい。
預かった犬は短い時間でも、あなたの家族になり楽しい時間をプレゼントしてくれます。
あなたも「命のリレー」に参加してみませんか?
保護団体の見つけ方
ネットで「犬 一時預かりボランティア 募集 ○○」と東京や神奈川など、あなたのお住まいの地域を入れて検索すると、沢山のボランティア団体が見つかります。
預かり期間や条件などは団体によって違いますので、よく預かりの内容を確認してから申し込んで下さい。
また、餌代やトリミング代なども団体によって自己負担になる場合が多いので確認しておくことが大切です。
私の経験では、なるべく地元の団体がよいと思います。
家族の緊急の入院などで預かりが難しくなったときも、すぐに近くに住むスタッフ宅に預かり犬を移動することができました。
あなたも、犬との楽しい生活を、ちょっと体験してみませんか?